手工具について

変わりクランプ

ハンズでみつけた二股のクランプ。ふつうのクランプはよく使うのだが、ひとつでは衝撃に弱く、いくら締めてもずれやすいのでちゃんと固定するときはふたつ使っていた。これは二股になっているので、ひとつでも強力に固定が可能。価格も1500円程度とリーズナブル。と思ったら、こっちの方が全然安かった。 ヘビーFクランプ HF-150 1100円 長いタイプ300、440ミリもある。

骨董市で手工具を手にいれる

11年前訓練校に通っていた時に、たまたま骨董市にいった。手道具は欲しいけど本職用は高いしなあと考えていた時だったので、骨董品に混じって大工道具が並んでいたのを見て、これだ!といくつか衝動買いをした。4000円で買った鉋刃を研いで鉋台に仕込んで桧を削ってみると、いい感じで薄い鉋くずが出た。これではまってしまい、何年かで結局10万円以上は使ってしまったかな。いい道楽になってしまった。 今でも使っているのは、この最初の鉋と、何本かの鑿。ちょうな、鉈、ヨキなど。右の鉋は寸六。「加須国仲作、一心、別上」と刻んである。
この鑿は外丸でしのぎになっている。よく切れる。
このヨキは値切って2000円。皮むき、ちょっとした薪割り、はつり仕上げにと大活躍。

骨董市の大工道具で学んだ事。

鉋は、少々高くても現在の研究熱心な鍛冶屋さんのモノがよい。小鉋、反り鉋など用に小さい刃を買うのはいい。錆びの状態をよく見る。全体が薄く錆びているのは大丈夫だが、ブツブツ盛り上がった錆びが刃裏にあったらダメ。地金のいいこと。研いであったら地金が見える、あるいは頭がゲンノウに叩かれて柔らかそうに変形している。銘がタガネで切ってある。中学の工作用の鉋もよく出ているので買わないように。

鑿は、使えない事はない。ある程度使いこまれている(刃が減っている)ほうが安心。よく使う平鑿よりも、たまにしか使わない鑿(コテ、丸、うち抜き、つば鑿など)を骨董市で揃えれば安上がり。

のこぎりは止めましょう。製材用のオガはディスプレイにいいでしょう。ゲンノウは問題ないです。手ジョンナはなぜか人気があってとても高い。鉈、チョウナ、ヨキといった野道具は結構高い。

買い方。とにかく値切る。目的のものがある時は、朝一番。安く買いたい時は、夕方の終わり間際、天気が悪くてお客が少ない時、年末。大工道具専門の業者は、刃が研いであったり、ちゃんと油を差してあったりして状態がわかりやすいが高い。狙い目は古民具が専門で、たまたま蔵出しで刃物もいっしょに出てきたので売っている感じの業者。
切れる切れないではなく、古いもの程鉋は薄く、鑿はぼってりとしている気がする。鉄が貴重だった事もあるだろうが、そのほうが鉋は裏出しがし易い。鑿は今より地金が柔らかいので太めに作っていたのだろうか。どちらもハガネは現在のものよりずっと薄い。

北京で買った鉋

2002年の4月に北京に行く機会があった。観光のあいまに「これだけおおきな都市なのだからきっと道具街があるに違いない」と自転車でブラブラしていたら、見つけました。天安門を南に下ったところにある前門。この前門の南側から天壇公園までの道、前門大街の両側に大工道具、木工機械や美容院の備品などを売っているお店が点在していました。 そこで買ったのが写真のミニ鉋。45~50元(750円ぐらい)。ハイスピード鋼、香港製など書いてあった。仕込み角度が53度ぐらいあり、刃口も真鍮で埋めてあってけっこう狭い。刃こぼれもしないしなかなか使えます。 つい最近、アメリカの通販カタログにこれが載っているのをみつけました。3000円ぐらいだったかな。
ちなみにこれを買ったのはちいさな問屋のような店でしたが、100元渡してもおつりをくれないので、身振りで返せとせまったら、しぶしぶおつりをくれました。中国語でなにかぶつぶつ捨て台詞を言ってまわりの中国人がにやにやしていました。まあ、こんなことはこの店だけでしたが。
他に、寸六ぐらいの大きな鉋とチープな南京鉋も買いましたが使いものになりませんでした。 マキタのルーターなどもあったけど日本より高いぐらいでした。軸に平板がついただけのルータービット(刃は自分でつけるのでしょう)とか、木工機械の店では自動鉋の鉋胴だけ部品売りしていたり、なかなか面白いです。

潘家園骨董市場(バンジャーエン)

北京市の南東にある潘家園では毎週土日に骨董の青空市が立つ。規模も活気も半端でない。ごちゃごちゃした感じが実に楽しい。ここには滞在中3回も行ってしまった。骨董といってもコピー品のほうが多いぐらい。しかし中には本物があるらしい。骨董以外に市内のお土産屋で売られているたぐいのものもほとんどある。そしてここが一番安い。お客は9割以上中国人。中国も骨董ブームなのだが、骨董が好きで集めたいというより、骨董を売り買いして利益を得たい人達が多数だ。ここはさながら卸売り市場のようでもある。

小さな真鍮の置物。値段を聞くと電卓に200元。高いというといくらなら買うか電卓で打てと渡される。20元と打って見せるとあきれた顔。じゃあいらないよとその場を立ち去ると、追いかけてくる。80元。「メイヨウ」(不要)といって立ち去るとまた追いかけてくる。40元。ここから交渉らしくなって35元ぐらいで買った。これでも売るということは儲かっているのだ。このしくみ?に慣れると楽しく買い物が出来る。 ここでは、真鍮の取っ手なども買った。

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